よくあるご質問(Answer)
Q1. いま虫歯があります。一緒に虫歯の治療はできますか?
まず虫歯治療を行う必要がありますので、一般の歯科医院をご紹介しています。また初診時に虫歯がみつかった場合、矯正装置を着ける前に虫歯を治療する必要があります。
当院は矯正を専門とした歯科医院であるため、虫歯治療は行っておりません。患者さまのかかりつけの歯科医院あるいは、当院が信頼できる歯科医院をご紹介して先に治療していただきます。
治療内容によってその道のプロにお願いすることが、患者さまにふさわしい治療法だと考えています。
Q2. 表側矯正と舌側(裏側)矯正の違いは何ですか?
歯を動かすためのブラケットという装置を、歯の表側か裏側に着けるかの違いです。
患者さまのライフスタイルに合わせて、表か裏かお選びいただけます。どちらを使っても、治療期間や仕上がりに大きな違いはありません。しかし、費用面は舌側(裏側)矯正の方が高額になります。
以前は表側矯正に使うブラケット素材が金属だったので、歯が見えた時にはギラッと装置が目立ちました。そのため、矯正治療中の審美性を求められる方は歯の裏側に装置を着けるしかありませんでした。
しかし、ブラケットの開発は日々進化しており、現在は歯の色に近く変色しないセラミックブラケットが主流になりました。さらに、歯を動かすためのワイヤーも、シルバーではなく白くコーティングしたホワイトワイヤーが登場したことで、見た目に優れた表側矯正が可能です。しかし、やはり表側に装置が着くことにどうしても抵抗がある場合は歯の裏側から行う舌側矯正をおすすめします。
以前は、しゃべりにくい、舌が痛い、食べ物が詰まる、歯磨きしにくいなど問題がありましたが、現在は装置の進化に伴い、ほとんど気にならないレベルになりました。治療期間や仕上がりは、表側と裏側の差ではなく治療前の咬み合わせの状態に左右されると考えられますので、見た目と費用のご希望に合わせて表か裏かをご選択ください。
Q3. 矯正治療は何歳まで受けられますか?
矯正治療に年齢制限はありません。歯槽膿漏のように歯がグラグラになっていない限り、何歳でも可能です。
Q4. 上の前歯の並びだけが気になるのですが、部分的な矯正はできますか?
はい。当院では部分矯正も行っています。
但し、部分矯正は咬み合わせ機能の向上に至らない場合がほとんどです。ご自身ではなかなか判断が難しいですが、基本的に全体的な矯正治療が必要だということを前提にお考えください。
Q5. 矯正の治療費も医療費控除の対象になりますか?
子供:認められます。
成人:不正咬合が原因の機能障害があれば認められます。審美目的の矯正治療は認められません。
発育段階にある子供の歯列矯正は、成長阻害の可能性がある不正咬合を治すことが目的ですから、基本的に医療費控除の対象です。
このように、矯正治療の目的が身体的に歯列矯正が必要な場合は、成人でも医療費控除の対象になります。同じ歯列矯正でも、見た目を美しくすることが目的の治療費は、医療費控除の対象にならないということです。
原則的に予防と美容に関するものは認められないとされていますが、歯列矯正する大抵の人は歯並びが悪いため、咀しゃく障害や咬み合わせの向上が必要です。ですから、部分矯正では認められない場合が多いです。
実際に、審美を重視した治療が主か、咀しゃく障害の向上などが主かといった判断は矯正を専門とする歯科医師が行います。
●医療費控除を受けるための条件は?
医療費控除は、1月1日〜12月31日の1年間に支払った医療費が10万円を越えた場合の超過分に対して適用されます。ただし、年間所得が200万円未満の場合、所得×5%を基準として超過分に対して適用されます。
つまり、その1年間に矯正治療の施術料をまとめて支払った方が控除額は大きくなります。
●歯の治療費を歯科ローン(クレジット)で支払うと得になる。
院内分割より得になり医療費控除のメリットが大きくなります。歯科ローンは、患者が支払うべき治療費を信販会社が立替払をして、その立替分を患者が分割で信販会社に返済していくものです。したがって、信販会社が立替払をした金額は、その患者のその立替払をした年の医療費控除の対象になります。
つまり一括で治療費を支払った時と同じ医療費控除の金額になるので節税効果が大きくなります。
なお、歯科ローンを利用した場合には、患者の手もとに歯科医の領収書がないことが考えられますが、この場合には、医療費控除を受けるときの添付書類として、歯科ローンの契約書の写しを用意してください。ただし、金利及び手数料相当分は医療費控除の対象になりませんからご注意ください。
Q6. 矯正治療では抜歯が必要だと聞いたのですが…
治療上必要があれば抜くことはあります。
できる限り歯を抜かないで治療したい気持ちは、矯正を行う歯科医師も患者さまも同じです。顎の大きさと歯の大きさのバランスが悪い場合は、顎の大きさを横に広げて歯を後ろに動かして隙間を作れる場合は、抜く必要がありません。
しかし、隙間を作れなかった場合や、口元が前に出ているのを治したい方は、抜歯が必要な場合があります。
充分な検査・診断を行い、ご納得いただいた上で治療に当たります。
Q7. 治療期間と通院間隔はどれくらいですか?
小児矯正の場合は、永久歯列完成までが治療期間になります。(平均12歳前後)、通院間隔は1~2か月ごとです。
成人矯正の場合は、治療の難易度、歯の動き方の個人差によりますが、通常の治療方法で2〜3年くらいが一般的な治療期間です。通院のペースは1か月に1回が平均的です。
Q8. 治療中に引っ越した場合は、どうすればいいですか?
新たな医院で継続治療をお願いしています。当院へ通院していただくことが不可能な地域への引っ越しでしたら、引っ越し先近隣の矯正歯科医院への継続治療の依頼をしております。
但し、症例に対する治療の考え方や治療方法は担当医によって様々です。混乱を避けるためにも、同じ医院で治療継続されることをお勧めします。
Q9. 治療中の痛みはどの程度ですか?
痛みがまったくないとはいえません。痛みも個人によって様々です。ブラケットにワイヤーを装着すると、歯のでこぼこを治そうと持続的に歯に力がかかります。
ただ、頭痛など1日中何をしていても痛い訳ではありません。治療中は「食事の時に咬むと痛い」痛みです。歯が動く時に骨の中の歯根周囲で炎症反応が生じ、それが痛みの原因になります。虫歯の痛みと違った歯が浮くような感じがする場合や、物を咬む時に鈍い痛みを覚えることがあります。
この痛みはワイヤー装着後2~3日がピークです。数日~1週間くらいで消失します。当院では治療初期に極めて弱い力で歯を動かしますので、炎症の度合いが少なく、あまり痛みを感じることはないでしょう。
痛みの感じ方は個人差があり、痛みの程度で歯の動きが変わるわけではありません。実際に当院に通院中の方は「すごく痛い」という方がいれば、「思っていたよりも痛くない」と仰る患者さまもいらっしゃいます。
Q10. 装置が壊れたらどうすればいいですか?
当院で修理できる範囲でしたら対応しますので、なるべく早くご連絡ください。破損具合によって再製作が必要な場合があります。矯正装置は入れ歯などと異なり、矯正治療期間内にだけ効果を発揮する器具です。そのため、耐久性を求めることが目的の装置ではないので、治療中に壊れてしまうことがあることをご理解ください。
いずれにしても装置が壊れた、外れた場合は、なるべく早くご連絡ください。次回のお約束日で大丈夫な場合と、至急修正する必要がある場合があります。
まずは状態を伺いますので、必ずご連絡ください。
Q11. 矯正装置を着けたら、食べ物の制限はありますか?
基本的に制限はありません。治療を始めたばかりの頃は、ワイヤーが細く柔らかいのでキャラメル、ガム、グミ、お餅などが引っ掛かり、ワイヤーが外れてしまうことがありますので控えるのが無難です。
また、スルメイカやビーフジャーキーなど引っ張って食べるものも歯の動きに影響があるので避けることをおすすめします。
ブラケット装置を付けた場合は、カレーライスを食べると周囲のゴムが黄色く変色するので、敬遠される方がいらっしゃいます。
Q12. 矯正装置をつけたままスポーツや楽器の演奏はできますか?
可能です。但し、注意が必要な場合があります。
トランペットのように唇にマウスピースを押しつけるタイプの楽器は、表側に矯正装置がついていると痛いことがあります。また、スポーツは格闘技が要注意です。
装置をガードするマウスピースを使って対応できますので、治療前にご相談ください。
Q13. 治療後、もとに戻ったりしませんか?
後戻りは起こります。
その為に、すべての患者さまは矯正装置を外した後に保定を行う必要があります。通常、この保定は保定装置(リテーナー)という後戻りを防止する取り外し可能な装置を用います。
この装置をきちんと使用することが矯正治療の一番大事なところです。
最初の1年間は1日20時間の装着をお願いしています。歯の位置が安定してくれば就寝時のみの装着で良くなります。
保定は、最低でも2~3年使い続けることで、正しい咬み合わせを長く維持できます。また、3~6か月ごとの定期健診を受けることも大切です。
また、年齢を重ねると加齢変化により歯が動くことがあります。これは矯正治療とは関係なく生じる生理的な現象です。当院では、保定治療後も長めに使用していただくことをお勧めしています。
Q14. 矯正治療中に妊娠しても大丈夫ですか?
大丈夫です。
つわりが激しい時期など長時間の診療や通院が難しいことがあっても、矯正治療自体が問題になることはありません。しかし、レントゲン写真を撮ることは避けた方が安心です。当院ではデジタルレントゲンを導入しており、従来のレントゲンに比べてX線量が10分の1程度で済みますが、妊娠の可能性がある場合は必ずご申告ください。
また、抜歯が必要な場合は、安定期に麻酔を使った抜歯を行います。
いずれにしても担当の先生と連携を取り対応しますのでまずはご相談ください。
Q15. 目立たない矯正器具はありますか?
当院で行う治療は基本的には目立ちにくい装置を使用しています。歯の色に近い矯正装置や透明な矯正装置ならあまり目立ちません。また歯の裏側に装置をつける方法での対応も可能です。
Q16. 矯正治療中の歯磨きは大変ですか?
大変です。
歯に何もつけない状態と比較すると歯磨きは大変になり時間がかかります。矯正装置を付けることで口の中の細菌が増えたり磨きにくくなるため、虫歯や歯周病などお口の中の病気になりやすいです。「矯正して歯並びは良くなったけど、逆に虫歯だらけになった」では困りますので、今まで以上に歯磨きはこまめに行いましょう。
Q17. ブリッジや差し歯があります。矯正治療はできますか?
問題なく矯正治療を行えます。
ただし、天然歯(治療していない歯)と比べて接着剤がつきにくいため、何度か治療途中で矯正装置が外れてしまう可能性があります。その場合は、仮歯などに作り替える必要があります。
また歯の動きに制限が出る場合があるので、治療期間は長くなる可能性があります。
Q18. 外科手術が必要な矯正があると聞いたのですが…
外科矯正は、手術で顎の形を変えます。ですから、受け口の方の場合、歯並びはもちろん顎の突き出た形が矯正されます。手術を行わない矯正治療だけでは受け口は治せますが、顎の出た感じは変わりません。
もしも顎の出ていることが気になり、治したいのであれば外科手術が好ましいです。
外科手術が必要な場合は、保険適用が可能になります。
Q19. しばらく通院できなくても大丈夫ですか?
基本的には1か月ごとの通院は守っていただきたいので「大丈夫です」とは言えません。
但し、出産や怪我のための入院や短期間の留学などで、しばらく来られないケースもあります。あらかじめ長期に渡り通院できないとわかっている場合は早めにお知らせください。それを見越して治療を行います。
なお、矯正治療は基本的に1か月ごとの治療ですから、通院できないと治療期間の延長に繋がる怖れが高くなります。
もしも矯正装置が壊れてしまったときには、何らかの応急処置が必要になるかもしれませんのでご連絡ください。
小児矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について
- 最初は矯正装置による不快感や違和感、軽度の痛みは、数日から1、2週間で慣れることが多いです。
- 装置の使用状況、定期的な通院等、矯正治療は患者さまの努力が必要となります。それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、虫歯や歯周病のリスクが高まるため、丁寧なブラッシングや、定期的なメンテナンスが重要になります。また、歯が動くと隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。
- 治療中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 様々な問題による影響で、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外す際、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、被せ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態の被せ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
- 治療後に顎の成長発育により咬み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生え、凸凹が生じる可能性があります。加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせると咬み合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
- 骨格的な問題のある場合や予期せぬ成長のあるケースでは、外科的な対応が必要となる場合があります。
- 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
成人矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について
- 最初は矯正装置による不快感、痛み等があるものの、数日から1、2週間で慣れることが多いです。
- 歯の動き方には個人差があるため、想定した治療期間が延長する可能性があります。
- 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療は患者さまの努力が必要となります。それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、装置が付くため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まるため、丁寧なブラッシングや、定期的なメンテナンスが重要になります。また、歯が動くと隠れていた虫歯が見えるようになることもあります。
- 歯を動かすことで歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきがやせて下がること(歯肉退縮)があります。
- ごくまれに歯が骨と癒着し、歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受け、壊死することがあります。
- 治療中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 様々な問題による影響で、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 喫煙は、歯の動きが悪くなり、治療期間が延びる可能性があります。
- 歯の形を修正や、咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外す際、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、被せ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置を外した後、保定装置を指示通り使用しないと、後戻りの生じる可能性が高くなります。
- 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態の被せ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
- 矯正治療後、ブラックトライアングル(下部鼓形空隙)が出来る可能性があります。
- 治療後に顎の成長発育により咬み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生え、凸凹が生じる可能性があります。加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせると咬み合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
- 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。