「矯正治療は痛いですよね?」
矯正治療を考える上で誰もが思う不安の一つだと思います>。
これに対して、「そんなことありません。痛みなんて全然ないですよ!」
とお答えしたいところですが......。そう上手くはいきません。
確かに骨に埋まっている歯を動かす訳ですから、全く痛みを感じないことはありません。
ただし、最近の矯正技術の進歩により、一昔前ほどの痛みは少なくなりました。
また、不安感が先行して痛みが助長することもあります。
実際、矯正治療を行った患者さんに尋ねてみると、「矯正は痛い!」と答える人は2割ほどです。6割の人は「確かに最初は痛かったけど、思ったほどの痛みではなかった。」と答えます。
残りの2割の人は「聞いていた話と違って全く痛みはないですけど、私の歯はちゃんと動いているのでしょうか?」と逆に質問されます。
矯正治療による歯の移動は痛いから動いている訳ではないのですが、やはりイメージ的にそう思うのでしょう。
「痛い!」と感じるならば担当の先生に相談してみてください。治療のペースやワイヤーの選択を変えて痛みを軽減させることも出来ますよ!
なので、私の答えとしましては、 「痛いこともありますが、出来るだけ痛みのないように治療を進めさせていただきます。治療中の痛みなど不安なことなど何でもご相談ください。」とお話させて頂いています。
...っと、あまり良い答えになっていないのかな(汗)...。
「矯正治療は長くかかるからやりたくない!」、「目立つ矯正装置を長い間付けていないといけないから嫌だ!」
などを理由に矯正治療に二の足を踏む方はたくさんいらっしゃいます。
では、何故矯正治療は治療期間が長くかかるのでしょうか?
簡単に言うと、歯は骨の中に埋まっています。その骨の中を移動する訳ですから少しづつ骨を壊して動いて、動いた後の場所に骨を新たに作って埋めていくのです。
そのために生体反応を利用して動いていくので、1か月に1mm程が目安になります。
こうお話しすると、「もっと早く動かせば良いのでは?」と言われてしまいますが。
逆に早く動かしすぎると、骨の再生が間に合わないのです。そうなると、治療期間が延び、思うように動かなくなるので反って仕上がりが悪くなります。
治療期間は個人差はありますが、大体1年半~2年半くらいまでかかります。
最初に相談を受けると、治療期間で悩まれる方はたくさんいらっしゃいます。
しかし、矯正治療を終えた患者さんに話を聞くと、皆さん口を揃えて仰る言葉が、
「もっと早く矯正しておけば良かった!」、「最初、治療期間で悩んだけど終わってみたらあっという間だった。」と笑って話してくれますね。
それでも、確かに2年と聞くと長く感じてしまいますよね?
あとは矯正ライフをいかに楽しむかです!
月に一度の通院と長い矯正ライフを楽しんでもらえるように我々矯正医も頑張ります。
「歯並びは気になるけど、矯正治療は装置が目立からやりたくない!」
こう思う人も少なくないでしょう。
思春期の10代の学生さんや、接客業などの社会人の方などから頂く言葉に多いです。
矯正器具は目立つ。矯正医にとっては頭を悩ます言葉が囁かれます。
ただ、今は「見えない矯正」とも「裏側矯正」とも呼ばれる「舌側矯正」があります。
歯の裏側に装置を付けるので、誰にもわからずに治療が終わります。
表からの矯正治療が可能なら、裏側矯正は可能です。
歯を動かす仕組みが表と裏とでは異なりますので、症例によっては治療期間が変わりますが、舌側矯正の方が治療期間は早い場合もあります。
女性の方や審美的に気になる方には特にお勧めです。
もしかすると、貴方の身近な人も見えない矯正で治療中かも?
ひだ矯正歯科
〒251-0042
神奈川県藤沢市辻堂新町1-1-13 西村ビル2階
院長/飛田 康平(ひだ こうへい)
日本矯正歯科学会認定医
http://www.hida-kyousei.com/
【経歴】
2001年3月
鶴見大学歯学部歯学科卒業
2001年4月
鶴見大学歯学付属病院
臨床研修歯科医
2002年4月
鶴見大学歯学部付属病院
歯科矯正学講座 診療科助手
2007年4月
鶴見大学歯学部付属病院
歯科矯正学講座 臨床助手
2007年9月
日本矯正歯科学会認定医取得
【所属学会】
日本矯正歯科学会
東京矯正歯科学会
日本舌側矯正歯科学会
【発表論文・学会発表など】
骨格性下顎前突症における外科的矯正治療後の軟組織側貌の予測
Prediction of lateral soft tissue profile following orthognathic surgery for mandibular prognathism
Orthodontic waves : 日本矯正歯科学会雑誌 66(2), 72-80, 2007-06-25